「復興の灯に」再建誓う 被災後、パリの見本市出展―老舗ろうそく店主・七尾

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  • 2024年2月21日
「復興の灯に」再建誓う
被災後、パリの見本市出展―老舗ろうそく店主・七尾

 能登半島地震は、130年以上続く老舗和ろうそく店にも甚大な被害を与えた。「復興の灯(ともしび)に」。店舗が被災しながらも1月にパリで開かれた見本市に出展した店主は、再建に向けて動きだしている。

 店は1892(明治25)年創業の和ろうそく製造販売「高沢商店」(石川県七尾市)。地震で市中心部に構える店舗は、黒い能登瓦ぶきの屋根が崩れ、土壁がむき出しになった。商品の約5000本のろうそくのうち、半分が陳列棚の下敷きになるなどして割れた。

 「大変なことになった」。1月2日夜、京都市にある妻の実家から駆け付けた5代目社長の高沢久さん(51)は、土ぼこりの臭いが漂う店舗前でしばらく立ち尽くした。

 だが、避難所に身を寄せていた4代目の父親と会話するうちに、日々ろうそくを買い求める客の顔が浮かんだ。「仏壇や墓参り、祭にも使われる。日常の暮らしの明かりを届けることは大事だ」。地元に根付いた店の再建は「復興のシンボルになる」と腹をくくった。

 同18~22日にパリで開かれたインテリアなどの国際見本市「メゾン・エ・オブジェ」。高沢さんは初めて単独出展の機会を得て、昨年9月から展示やPRの仕方を練ってきた。被災して一度は諦めたというが、出品する和ろうそくは被害を免れたため、日本貿易振興機構(ジェトロ)に商品を託し、出展にこぎ着けた。

 和ろうそくは、筒状にした和紙にイグサの一種である灯心草を巻き付け、周りをヤシや菜種など植物性のろうで固めて作る。中心が空洞のため酸素を取り込みやすく、消えにくいのが特長だ。

 見本市では材料が採れる里山を保全しながら生産するコンセプトが評価され、70社ほどが関心を示したという。高沢さんは「自然と共生する日本の価値観がうまく伝わった」と手応えを語る。

 工場は倒壊を免れ、1月下旬から生産とオンライン販売を再開した。ただ、店舗再建への道のりは遠い。費用は億単位が見込まれ、クラウドファンディングで資金を募る。「災害に強い建物にしたい」。復興に思いをはせ、ろうそくの灯を見詰めた。

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