立憲民主党は19日、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)関連団体との過去の関係について説明責任を果たしていない盛山正仁文部科学相は不適格だとして、衆院に文科相不信任決議案を提出した。不信任案は20日午後の衆院本会議で、与党などの反対多数で否決される見通しだ。
岸田文雄首相は首相官邸で記者団に「盛山氏は過去はともかく、現時点では当該団体と一切関係がない」と強調。「引き続き職責を果たしてもらいたい」と述べ、更迭を否定した。
盛山氏は2021年10月の衆院選で、教団の関連団体から推薦状を受け取っていた疑惑などが指摘されている。衆院予算委員会で盛山氏は「(推薦状を)受け取ったのではないか」などと曖昧な答弁を繰り返していた。
立憲は19日昼、臨時の執行役員会を国会内で開き、不信任案を同党単独で提出する方針を決定した。安住淳国対委員長は記者団に「残念ながら旧統一教会との関係を認定せざるを得ない。(関係を)隠していた事実は重い」と指摘。同省が旧統一教会の解散命令を請求していることを受け、不信任案は「盛山氏が国民から疑念を抱かれずに公正な審理を進めることは不可能」と断じた。
共産、国民民主両党は賛成する一方、日本維新の会は「解散命令請求をするなど職責は果たしている」(同党幹部)として反対する方針だ。
不信任案提出を受け、衆院予算委では予定されていた19日午後の質疑が行われなかった。