地域別将来推計人口 佐瀬英明

  • ゆのみ, 特集
  • 2024年1月18日
地域別将来推計人口
佐瀬英明

  国立社会保障・人口問題研究所による、日本の地域別将来推計人口の最新版(2023年推計)が発表されました。今回は、2020年10月1日現在の国勢調査報告が基準となり、50年までの30年間の推計人口が5年単位で公表されました。

   苫小牧市の総人口は、20年の17万113人から30年後の50年には13万1140人まで減少(減少率22・9%)。前回公表された15年を基準とした45年の推計人口は14万422人で、今回公表された45年時点の推計人口は13万8751人なので、人口減少ペースは加速しています。

   ただ、15年基準時の公表では、苫小牧市の人口は25年に帯広市に抜かれ、道内市町村人口では4位から5位に後退すると推計されていましたが、今回の公表では50年時点でも抜かれることなく4位をキープし、さらに3位の函館市にも20年の8万人差から2万人差にまで迫るとの推計となっています。

   道内の市町村では後志管内ニセコ町だけが30年まで人口増加、その他の市町村は20年以降、人口減少が進行する推計となっていますが、移住定住・子育て支援・企業誘致などの取り組みによって、減少率を低く抑えようとする動きも活発化しています。

   全国的に15―64歳の人口割合が今後一貫して減少するとされています。苫小牧市では20年の58・2%から50年には49・5%と過半数に満たない割合となっています。今後、半導体関連企業などの進出が期待されており、多くの企業の進出と働き手の地元定住により、働く世代の人口が少しでも増えてくれることを願います。

  (苫小牧信用金庫主幹アドバイザー)

過去30日間の紙面が閲覧可能です。