2023年度文化庁長官表彰を受けた白老町高砂町の山崎シマ子さん(82)を講師とする手仕事体験ワークショップ(WS)が16日、町大町の白老中央生活館で開かれた。「山崎さんから学びたい」と町内や苫小牧市、登別市から計13人が参加し、直接指導を受けた。
山崎さんは町内の工芸作家でアイヌ伝統工芸サークル「テケカラペ」の代表。アイヌ民族文化財団の2021年度アイヌ文化賞の受賞者で、今年度は「無形文化財の伝承・保存に貢献している」などとして文化庁長官表彰を受けた。
WSは団体職員で町内在住の新屋枝里さん(51)が「技術のある方から気軽に学べる機会をつくりたい」と企画し、伝統的なアイヌ文様の刺しゅうが入った巾着袋作りとカエカ(樹皮の糸より)の体験を行った。
山崎さんは「伸び伸びと体験してもらい、分からないことに応じる」というスタイルで指導に臨み、参加者は真剣に技術の習得に励んでいた。
新屋さんは「今後も技術力のある町民から学ぶWSの場を設けたい」と話していた。