岸田文雄首相は5日、自民党政調会長だった2019年にギングリッチ元米下院議長と面会した際、世界平和統一家庭連合（旧統一教会）の関係者が同席していたとの一部報道について「同席者は承知していない」と重ねて強調した。首相官邸で記者団の取材に応じた。

　朝日新聞は同日付朝刊で、この面会時に米教団元会長や友好団体トップとともに撮影したとみられる写真を掲載した。首相は「面会した際に同席者も含めて写真を撮ることは通例、あり得る。写真があったとしても認識は変わりない」と主張。通訳を含む面会時の関係者全員から「確認し得る範囲で確認した」と説明した。

　5日夜にも、記者団に「同席者は承知していない。それに尽きる」と繰り返した。

　一方、立憲民主党の安住淳国対委員長は記者団に「（面会写真で）首相の話が崩れた」と指摘。「虚偽の話を首相がしていたとなれば進退に関わる」とも述べ、今後の国会審議で追及する考えを示した。