むかわ町の鵡川中学校(阿部隆之校長)で、空手の授業が本格化している。12月中旬まで計8時間、地域の住民が外部講師として1、2年生の指導に当たり、形の基本動作や礼儀作法などを教える。
関係者によると、中学校体育の武道は柔道や剣道が主だが、同校では体育館のフロアの上でもできる武道として外部講師を招き、8年前から空手を採用。空手を専門にする教員が少ないなどの理由から授業に取り入れている学校は全道的にも珍しいという。
今年度は1、2年生を対象に今月20日からスタート。12月11日まで毎週月曜日の午前中、地元で少年団を指導する山本徹さん(63)、阿部俊介さん(41)が同校に足を運び、団体で技を披露する形の手ほどきをする。生徒たちは全体で突きや払いといった動きを確認した後、男女混合の4人グループになって息を合わせる動きを反復した。
1年の石井魁人さん(13)は「(形のパターンを)覚えるのは簡単だけど、極めるという上では難しい。動きにキレを付けると格好良くなると思った」と感想を話す。2週間後にはグループごとに形を披露する予定で、「自分の班のメンバーが順番をしっかり覚えて、うまくできたらいい」と意気込みを語った。
山本さんは「1年生は初めての子が多いが、初心者にしてはできている。元気がよくて一生懸命にやっている」と目を細めていた。