白老町教育委員会と町萩野の白翔中学校は20日、同校で全校生徒114人を対象としたプロフェッショナル講演会を開いた。和歌山県の企画制作会社ギンエン代表で写真家の東詩歩さん(26)と白老町の地域おこし協力隊員、羽地夕夏さん(26)が登壇し、「名前のない仕事」をテーマに雑談を交えながら生徒からの質問などに応じた。
講演会は、2013年度に制定された「しらおい子ども憲章~ウレシパ(育ち合う)」の具現化を進めるプロジェクトの一環。
東さんは人工知能(AI)の発達で既存の職業の多くが「AIに置き換えられる」として既成の職業観にとらわれない発想の大切さを伝え、「自分が好きなことで仕事をつくるならどんなことができるか―などと考えていくことが大切」と述べた。
東さんは和歌山県紀の川市出身、和歌山大学大学院観光学研究科の修士1年。ウェブデザインや撮影、企画などを個人事業で手掛けながら「心の健康と観光」「観光とは何か」などをテーマに研究を続けている。
お礼の言葉を述べた生徒会長の2年、浅井蓮斗さん(14)は、将来は車をデザインする仕事に就きたいと述べながら「進学し、就職することが進路と考えていたが、学生でもあり起業家でもある東さんの考えを聞いて視野が広がった思いがする」と話していた。
2人は12月1日、白老中学校でも講演とワークショップを開催する予定。