水俣病の原因となった水銀の使用や輸出入を国際的に規制する「水俣条約」の第5回締約国会議がスイス・ジュネーブで開かれ、直管蛍光灯の製造と輸出入を2027年末までに禁止することなどで合意したことが6日、分かった。28年以降も使用や在庫品販売は引き続き認められる。発光ダイオード(LED)照明の普及が世界的に進んでいることを踏まえた。
会議は10月30日~11月3日の日程で開かれた。電球形蛍光灯の製造・輸出入は25年末での禁止が既に決まっており、今回の決定で一般照明用の蛍光灯の製造は全て終了することになる。日本照明工業会によると、日本の大手メーカーで現在も蛍光灯を製造しているのは2社。
水俣条約は健康被害や環境汚染防止のため、熊本市で開かれた国際会議で13年10月に採択され、17年8月に発効。現在は147カ国・地域が加盟している。