血液検査 苫小牧市保健センター臨床検査技師 髙橋聖香

  • ハスカッププラザ通信, 特集
  • 2024年9月17日
血液検査
苫小牧市保健センター臨床検査技師 髙橋聖香

 今回は血液検査についてです。血液は体の隅々に栄養などを送り届けており、血液検査は糖や脂質の濃度、血液に含まれる細胞や酵素などを調べ、病気の原因や治療効果の確認などに使われます。健康診断では血液検査を行うことによって病気の早期発見・治療・生活習慣の見直しにつなげます。

 血液検査で分かる病気として、脂質異常症・糖尿病・貧血・肝臓や腎臓の機能異常などが挙げられます。今回は生活習慣病である脂質異常症と糖尿病についてお話ししていきます。

 脂質異常症には「LDLコレステロール(悪玉コレステロール)」、「HDLコレステロール(善玉コレステロール)」、「中性脂肪」の血中濃度の異常があり、LDLコレステロールが過剰になると血管の壁に余分なコレステロールが蓄積されてしまい、動脈硬化のリスクを高めます。

 HDLコレステロールは余分なコレステロールを回収してくれるため、少ないとコレステロールの回収が十分にできません。

 中性脂肪は本来活動のためのエネルギー源として役立っています。中性脂肪自体は動脈硬化の直接的な原因にはなりませんが、過剰になるとLDLコレステロールの増加・HDLコレステロールの減少につながり、間接的に影響があります。

 糖尿病の診断に関係する項目には「血糖値」と「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」があります。血糖値は血液中に含まれるブドウ糖の濃度を示したものです。膵臓(すいぞう)でつくられるインスリンやグルカゴンというホルモンの働きで、健康な人であれば血糖値が一定に保たれますが、糖尿病の人はこのインスリンがうまく働かなかったり、分泌が低下したりすることにより血液中のブドウ糖が過剰になってしまいます。

 HbA1cは赤血球中のHb(ヘモグロビン)という成分とブドウ糖が結合してできた物質のことです。HbA1cは過去の1~2カ月の平均的な血糖値を反映し、検査前の食事による血糖値の影響を受けません。

 糖尿病にはさまざまな合併症があります。血糖値が高い状態が続くと血管の壁が傷つきコレステロールが蓄積しやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞が起こりやすくなってしまいます。その他にも糖尿病性網膜症という失明の原因となりうる合併症や、糖尿病性腎症という腎臓の機能の低下により人工透析が必要となってしまうリスクが存在します。

 脂質や糖は食事に含まれており、食後は中性脂肪や血糖値の上昇がみられます。ハスカッププラザでは検査の精確性を担保するため健康診断受診の10時間前から水以外の飲食を控えていただくよう、ご案内しています。10時間以内に飲食があった場合には、問診の際に正しく伝えていただくようお願いいたします。

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