若年期に血液中の「C反応性タンパク(CRP)」の濃度が高かった人は、中年期に認知機能の障害が出るリスクが高い可能性があると、米国の研究グループが発表した。
CRPは体内の炎症の指標となる血液検査値の一つで、炎症があると数値が上昇する。研究グループは、心臓病や脳卒中などの発症に関する米国の研究への参加者2364人を対象に、若年期の炎症とその後の認知機能との関係について18年間追跡して調べた。
CRPは研究開始時に加え、期間中に3回以上測定。追跡期間中のCRP値について(1)安定して低かった(45%)(2)中程度または上昇した(16%)(3)常に高かった(39%)―グループに分類した。
CRP最終測定の5年後に認知機能を調べて分析した結果、(2)と(3)では認知機能の評価項目の一つである脳の処理速度が低下するリスクが高かった。特に(3)では、脳の実行機能の低下リスクも上昇した。
(メディカルトリビューン=時事)