新たに要介護認定された高齢者を持病ごとに分けて分析したところ、呼吸器疾患などを持つグループの死亡リスクが高かったと、筑波大などの研究グループが発表した。
研究グループは、2014年10月~19年3月に要介護認定された茨城県つくば市の高齢者4648人(年齢中央値83歳、女性60.4%)について、持病により(1)骨・筋肉や感覚機能の異常(2)心疾患(3)神経疾患(4)呼吸器疾患や悪性腫瘍(5)インスリン依存性糖尿病(6)その他―に分類。グループごとに死亡リスクや要介護度の変化などを検討した。
中央値で36.8カ月の追跡期間に1879人が死亡した。年齢や性別による影響を調整して解析した結果、(1)に比べ(2)、(4)、(5)は死亡リスクが21~81%高く、(2)、(4)、(6)は2年以内に要介護度が悪化するリスクが高かった。
研究グループは「持病ごとにどのようなケアや医療が有効か、介入方法の研究や開発が求められる」としている。
(メディカルトリビューン=時事)