むかわ町の鵡川高校(柳本高秀校長)で7月26日から2日まで、希望する生徒が先生役となり、宿題に取り組む町内の小学生を支援する夏休み学習会が行われた。1~3年の男女8人が交代で教室に入り、児童の話し相手をしながら、優しく宿題を教えた。
学年を超えた生徒同士の交流や地域貢献、同校の魅力化などを目的に昨年度の冬休みから始め、2回目。事前申し込みをした小学生が教科書やノートなど必要な物を持参し、午前9時から正午までの3時間、自由に出入りできるようにした。期間中、延べ55人の児童が訪れた。
2日は児童4人が参加し、平仮名や漢字の書き取り、算数の問題に取り組んだ。時折、黒板に落書きをしたり、教室付近に来たスズメの話題で盛り上がるなど、息抜きをしながらも夏休みの宿題を解いた。
初日以外、連日通ったという鵡川中央小学校1年の冨野純白さん(6)は「国語や算数の宿題ができた。高校生に教えてもらえてうれしかった」と笑顔を見せた。
高校生は普段交流の少ない児童を教える立場となり、3年の山下真優さん(17)は「例え話を用いて、小さい子が分かるような教え方を心掛けた」と語る。「小さい子どもと関わり、楽しさを知った。今後も何か機会があれば参加したい」と意欲を示した。
入学者の減少が続く同校にとって、地域との関わりは不可欠。入学者を増やすため教職員と生徒が7月に行った意見交換会でも、地域に親しまれる必要性を訴える意見が相次いだ。同校は「高校が地域と触れ合い、親しみを持ってもらうことが大切。学習会は今後も続けていきたい」としている。