安平川下流で国の飲用水の暫定目標値を超えるPFAS(ピーファス、有機フッ素化合物)が検出された問題で、安平町は22日、上流の3浄水場で実施した水質検査でPFASは検出されなかったと発表した。数値は0・15ナノグラム未満で、町は「町の水道水の安全性は確保された。問題なく飲むことができる」と説明している。
道が次世代半導体製造ラピダスの千歳市の工場へ苫小牧市の苫小牧地区工業用水道(苫小牧工水)第2施設から用水を供給することを踏まえて検査を実施。取水地点である安平川の原水から国の飲用水の暫定目標値(1リットル当たり50ナノグラム)を超える59ナノグラムが検出されたため、町は16日、北進、追分本町、旭の3浄水場で水質検査を実施していた。
町はさらに、農作物の風評被害対策として、22日に安平川系以外の地下水を水源とする富岡、臨空の2浄水場、追分地区と安平地区のかんがい用水2カ所で独自に水質検査を実施した。結果の判明には約1週間かかる見通し。
一方、道も安平川の8カ所で検査を実施しており、うち1カ所から暫定目標値を超えるPFASが検出されたと同日、発表した。町は道の検査結果を受け、今後の対応を協議する方針という。