6月に設立10周年を迎えた白老町の民間防災グループ「しらおい防災マスター会」(吉村智会長)が、節目を記念する活動記録集を発行した。吉村会長(80)は「10年は一つの節目。防災にゴールはなく、原点を見直し、減災につながる記録になれば」と話している。
同会は2013年9月、道が認定する「道地域防災マスター」の研修を受講した町民有志が同好会として設立。翌14年6月に「会」へ昇格させた。会員71人で防災教育の普及・啓発に活動している。
記録集はA4判、32ページ、オールカラー。沿革から1年ごとの活動実績、町内で1946~2022年に発災した災害記録の年表、活動を取材した新聞記事、活動の記録写真などで構成している。
この10年には、20年度北海道社会貢献賞(防災功労者)や23年度札幌管区気象台長表彰を受賞。町内会や事業所で防災出前講座、道内広域のイベントで防災教育を展開し、幅広い活動が外部に評価されてきたことが分かる。
編集担当の民部吉治事務局長(80)は「白老は高齢化率が全道でも高い。外出できない人たちに向けて出前講座を続けつつ、後継者育成にも力を入れていきたい」と語る。
60部発行し、会員や関係者に配布した。会員は随時募集している。
21日は町中央公民館で開かれる国際交流イベントにブースを設け、地域防災を呼び掛けるという。