白老町認知症の人と家族などの会は12日、町東町の特別養護老人ホーム寿幸園の視察研修会を開いた。会員や町民24人が参加し、施設内や入所者の様子を見学したほか、利用料金や施設の介護について説明を受けた。
認知症に関わる施設への正しい理解を目的に、年1回ペースで実施している。
同園は町が1971年に開設した。運営は、指定管理者制度の導入で社会福祉法人天寿会が2007年に始め、民営化で同法人が22年に引き継いだ。定員は60人(短期入所を含む)で、要介護3以上の人を受け入れている。
参加者は2班に分かれて施設内の部屋、トイレ、浴場や入所者がくつろいでテレビを見ている様子などを見学した。その後、入所の料金や概要の説明を受けた。
吉良哲子会長は「参加者の多さが関心の高さを裏付けている。介護の悩みは抱え込まず、当会に相談してほしい」、木村明人施設長は「行政と連携し、地域の事情に応じて独居や認知症の人などの入居を認めることもある。地域と共にある施設でありたい」と語った。
視察に参加した北吉原の男性(71)は「年齢的に認知症になったらどうしようと夫婦で不安を感じている。受け入れ施設があるのは心強く、見学できてよかった」と話していた。