むかわ町の鵡川高校(柳本高秀校長)は8日、地域の課題と解決方法を見いだす探求学習「むかわ学」の一環で、2年生38人が町議とのディスカッションを行った。町議7人が同校を訪れ、生徒の発表を聞いて疑問点を質問。生徒たちは助言を受け、より良い研究を続ける意欲を高めた。
2年生は体育館で7グループに分かれ、▽インスタグラムのフォロワーを増やし生徒数の増加を図る▽インパクトのあるアイスを作りたい▽SNSを活用した高校の魅力化―などのブースを設置。町議と1年生が各ブースを回り、1回10分の時間内で生徒の発表を聞いた後、質問や意見を出した。
2年生の坂尻琴乃さん(16)のグループは、若年層と高齢層が交流する機会を増やすため競技かるたなどを提案したが、「高齢者はSNSをしない。どう宣伝するのか」と質問を受けた。坂尻さんは「周知の方法を考え、(10月からの)ゼミで研究を続けたい」と語る。
白鳥大聖さん(16)のグループは、フランス生まれのスポーツ「パルクール」を町内で実施する案を説明。町民の健康増進や町外からの観光客誘致が狙いだが、「もう少ししっかりとした計画が必要」と指摘された。白鳥さんは「自分たちで考え、意見を頂き、良い経験ができた」と話した。
発表を聞いた野田省一議長は「町外出身の生徒や高校生らしい発想を聞くことができた。さらに良いアイデアにしてほしい」と期待を込めた。
同校によると、むかわ学は2017年から始まり、町議とのディスカッションは2回目。2年生は10月から札幌大学の学生とゼミを行い、来年2月に研究成果の中間発表、同10月に同町の四季の館で発表を行う。