厚真町が町新町に設置したビニールハウス内で、イチゴを栽培している総合バルブメーカーのキッツ(本社東京)は今月から、収穫作業を始めた。町の特産品として、ふるさと納税の返礼品にする手続きを進めている。4月にハウス内で苗植え体験をした町民など78人には1人1パック(200グラム)を贈呈し、糖度の高いイチゴをアピールしている。
同社は12年前から、長野県茅野市のバルブ製造工場内で自社の水処理装置を利用してイチゴを栽培しており、町が昨年、木質バイオマス発電所の排熱を利用した同ハウスの運営事業者を公募した際、手を挙げた。収穫するイチゴは「キッツ信大BS8―9」と名付けた。
7日は、苗植え体験をした町内外の家族連れ3組に計8パックをプレゼントした。千歳市の公務員、江川泰弘さん(47)は「イチゴはとてもきれいで、これから家族で食べたい」と喜んだ。厚真町上厚真の会社経営、上村陽介さん(38)は「良い匂いがしているので食べるのが楽しみ」と話し、妻の美奈さん(34)は「苗を植えるところから勉強になった。私たちにとって貴重な経験ができた」と感謝した。
同社は厚真町産イチゴのPRを強化し、2025年以降、年間5トンの収穫を目指す。問い合わせは同社の軍司美和さん 携帯電話070(3190)8016。