こどもの日前日の4日夕、NHK総合テレビで「のぞみ5歳~手探りの子育て日記~」を見た。NHK金沢放送局が、親の反対を押し切って結婚した全盲の夫婦の子育てを5年間にわたって取材し、1986年度の文化庁芸術作品賞など多くの賞を受賞した。泣いてしまった。
泣いて主張を通そうとする長女に両親が言い聞かせる。母親が静かに諭す場面があった。娘を抱き締め「お父さんに謝りなさい」と絶対に譲らない。自分の子育てを思い出して、考えさせられた。
少子化が、いろいろな統計で明らかになる。総務省によると4月1日現在、外国人を含む15歳以下の子どもの数は1401万人。43年連続で減少したという。3歳ごとの年齢層別では年齢が下がるほど数が減っている。12~14歳が317万人に対し0~2歳は235万人だ。4月中旬に総務省が発表した総人口の統計では75歳以上が初めて2000万人を超えている。高齢化も少子化も、最悪。年金制度が持たない不安ばかりが膨らむ。
国は「医療保険への上乗せによって負担感の少ない子育て支援金の確保を」と国民に試算を示した。子育てって、そんなに簡単なものなのですか。番組が終わって、涙を拭くつもりの手元がずれ、ついつい眉に唾を付けてしまった。(水)