ゴールデンウイーク(GW)最終日の6日、むかわ町と厚真町の文化施設に家族連れなど大勢の人が訪れた。各施設で化石や郷土資料が展示され、手で触れられる物もあった。来場者は展示物の見学を通じ、地域の歴史や文化を学んだ。
むかわ町穂別博物館は土日や祝日を中心ににぎわい、6日は札幌市などから家族連れを中心に160人が訪れた。町穂別地区で発掘されたハドロサウルス科の大型恐竜「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)の全身復元骨格(レプリカ)やアンモナイトなどの展示物が人気を集め、家族4人で訪れた札幌市の会社員、船越拓身さん(55)は「初めてカムイサウルスの全身復元骨格を見たが、大きさに驚いた」と話した。
同館の入館者数は4月25日から今月6日までに2256人と、前年同時期の2442人に比べ186人減。同館は「昨年5月に新型コロナウイルスが感染法上の5類に移行し、他のイベントや遠くの行楽地へ向かう傾向がみられる」と分析する。
厚真町軽舞の軽舞遺跡調査整理事務所は同日、春の特別開放事業を実施。町内外から35人が訪れ、同事務所職員の説明を受けながら、縄文土器や農機具などの郷土資料を見て回った。
「厚真懐かしのスライド上映会」も初めて開催。1970~2000年代の厚真町の様子を撮った白黒やカラー写真約200枚をスライドで映し出し、見た人が「こんなことがあったんだ」「私が写っている」などと歓声を上げた。町上厚真の自営業、大浦眞則さん(76)は「じっくり見たのは初めて。懐かしい気持ちになった」と感慨深げだった。