白老町立図書館に勤められていらっしゃる司書の本間敬子さんは、40代くらいの女性です。図書館のカウンターの奥あたりに座っていることが多く、伺うといつもにこやかに対応してくれます。
「白老の郷土資料やアイヌに関する本を探していて…」「食べ物をテーマにした読み聞かせ向きの絵本はありますか?」といった大ざっぱな質問でも、いつも的確にアドバイスをしてくださいます。
ここで思い出すのは、私の大好きな絵本「あるかしら書店」(ヨシタケシンスケ著、ポプラ社)。この本に登場する本屋の店主は、お客さんの「こんな本、あるかしら?」に何でも対応してくれます。本間さんが長年かけて培ってきたであろう、知識やお薦め力は、その名物店主さながら…。私も一本屋として、図書館の棚を見たり、話を聞いてみたりして、勉強させてもらっています。
また、本間さんも、またたび文庫のイベントによく足を運んでくださいます。「いつも新しい風を吹かせてくれてうれしいです」と、にこやかに声を掛けてくださり、仏のような優しい笑顔と言葉に、とても励まされます。
昨年より、春と秋の読書週間に、またたび文庫と町立図書館でコラボ企画を行っています。今年も5月5日午前10時から、読み聞かせの会と工作の会を町コミュニティセンターで開く予定です。図書館と協働するイベントでは、地域のいろんな方々との出会いがあり、とてもありがたい機会になっています。これからも、図書館と一緒に、楽しく、読書文化を広げていきたいなと思っています。
(またたび文庫店主・白老)