白老町で唯一、24時間営業をしている源泉かけ流し日帰り入浴施設「花の湯温泉」(町虎杖浜40、高橋直保社長)は、今夏までに施設名入り浴用フェースタオルを作る。創業以来のことで、「思い出の品にしたい」という観光客からの強い要望に応える。
同施設の温泉の泉質は、温泉ファンに虎杖浜、竹浦地域の温泉の代名詞「美人湯」として知られる無色透明のナトリウム塩泉。コロナ禍を経て客足が戻りつつある中、「名入りタオルが欲しい」という声が客から多数寄せられるようになり、作ることにした。
サイズは33センチ×84センチで、一部に店名や住所のほか、温泉を特徴付ける「源泉かけ流し」「24時間営業」の文字を入れ、300円程度の価格ににする見込み。
「旅の思い出の一つに加えてもらえるなら」と、高橋社長(58)がポップなゴシック体と筆文字体の二つを提案したところ、妻のいづみさん(56)が長女の靜香さん(30)に相談。靜香さんは「常連客の皆さんの意見も聞きたい」と10日までに、SNSを通してアンケートを行った。結果は見事に二つに割れ、高橋社長は「できるだけ早い時期にデザインを決め、業者の選定などを進めて夏までに完成をさせたい」と話す。
1987年創業の同施設は、高橋さん一家の家族経営。24時間営業は旅程の遅れなどで道内入りした観光客などにありがたがられている。常連客に支えられてきたことから、施設名入りタオル作りを考えたことはなく、高橋社長は「町内の話題となり、温泉地域を盛り上げるきっかけになれば」と期待している。