盛山正仁文部科学相は6日、道内視察の一環で白老町高砂町の白老アイヌ民族記念広場を訪れた。白老入りは就任後初めて。民族共生象徴空間(ウポポイ)の慰霊施設や国立アイヌ民族博物館も巡った。
同広場は、大正~昭和時代、地域のアイヌ民族のために医療活動を献身的に続けた高橋房次医師(1882―1960年、町初の名誉町民)の病院跡地で、アイヌ民族の先人の労苦や功績をたたえる「アイヌ碑」が建つ。
大塩英男町長と北海道アイヌ協会の大川勝理事長、町内在住の加藤忠前理事長が現地を案内し、高橋医師や白老アイヌの労苦などを伝えた。
盛山文科相は、高橋医師について「差別なく治療されたことに、頭の下がる思い」とし、アイヌ民族の伝統、文化の継承に向けて「よく周知し、次世代へ引き継ぐ必要がある」と述べた。
同日はこのほか、北海道大学、北広島市役所、建設中のラピダス千歳工場を巡察した。