サクラマスやヒラメに期待 東港一本防波堤 来月6日今季開放

  • 釣り
  • 2024年3月21日
昨年7月に開かれた親子釣り教室。サバ狙いの家族らでにぎわう
昨年7月に開かれた親子釣り教室。サバ狙いの家族らでにぎわう
船釣りサイズの超大物クロソイが昨年6月に釣れた。上はサクラマス(協会提供)
船釣りサイズの超大物クロソイが昨年6月に釣れた。上はサクラマス(協会提供)
一本防波堤で釣れたヒラメ。昨季は延べ18匹上がった
一本防波堤で釣れたヒラメ。昨季は延べ18匹上がった

  苫小牧港・東港の有料釣り施設、一本防波堤(内防波堤)は今季4月6日から開放する。期間は10月27日まで。営業はこれまで通り土曜と日曜、祝日の予定。昨シーズンはヒラメの釣果が伸びて新たなターゲットになっただけに、今季の釣果が注目される。

   地元の釣り愛好者と日本釣振興会北海道地区支部でつくる、苫小牧港釣り文化振興協会(明村亨会長)が釣り場を運営する。2020年、苫小牧港が国の「釣り文化振興モデル港」に道内で初めて指定され、中央水路の内防波堤先端側500メートルを管理釣り場として有料開放する取り組みが22年に実現した。

   開放3年目の今季は、4月第1土曜の6日から10月最終日曜の27日まで、祝日を含め延べ68日間営業する。開放時間は従来通り午前6時~午後6時。日没が早まる9月は午後5時、10月は午後4時に終了する。

   変わるのは料金。スタッフの確保と物品の値上げなどに対応するため引き上げを決めた。大人(高校生を含む)は1人1500円、中学生は同1000円、小学生は同500円、駐車料1台800円。併せて大人用に500円引きのクーポン券を新たに発行し、引き上げの緩和策も考えている。

   ターゲットは、春はクロガシラを中心にしたカレイとサクラマス。後れてヒラメの釣果が上がりだし、初夏には小サバが岸寄りして家族連れで数釣りを楽しむ姿が見られる。夏から秋はブリの幼魚のフクラギが大型化して強烈な引きの青物釣りの醍醐味(だいごみ)を堪能できる。秋は産卵期の大型カジカや黄金色のアブラコを狙って熱心な釣りファンが通う。

   昨季の実績を見ると、スタッフが確認した分だけでヒラメは57センチを筆頭に7~10月に18匹釣れた。フクラギは最大62センチで全部で110匹の釣果が上がっている。クロガシラは180匹を数え、根魚は6月に50~40センチ級のソイが上がって協会スタッフらを驚かせた。今季の釣果への関係者の期待値は高い。

   イベント関係では今季も「ダービー」を企画している。期間は、サクラマスが4~6月でソイ、アブラコ、カレイ類(ヒラメ)はいずれも4~9月と設定。参加料は1000円で1~3位に賞品を用意する。ほかに日釣振が釣り大会、親子釣り教室を開く見通しだ。

   同協会の明村会長は「赤字運営が続きコストも上昇したため、今季はやむなく料金を見直した。これで収支の均衡を図りながら、初心者や家族連れも楽しめる釣り場の運営の在り方を考えていく」と話している。

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