遠足で給食センターに行った。2年前には兄が遠足で行っていて、「ここが給食センターだよ」と教えてくれていたので、その時から「早く中が見たいなあ」と思っていた。遠足の前に「給食室のいちにち」という絵本を読んで、イメージはしていたけれど、センターの中を見た時、「わあ、絵本と同じだ」と、こっそり心の中で言った。大きななべや、白いぼうしとエプロン、まるで絵本の中に入りこんだようだ。
1年生の時、学校の給食の先生と勉強して、大きなおたまを見せてもらった。その時、こんな大きな重いおたまを持ってすごいと思っていたが、キャベツやにんじん、あぶらあげなど、実際の温食をおたまに入れて、「えいっ」と、食かんに入れる作業を見ると、すごいはく力だ。重くて大変なお仕事を、私たちのために毎日がんばってくれて、本当にありがたいなと思った。
センターの中には、想ぞうよりたくさんの人がはたらいていた。私の学校だけではなく、苫小牧市の10校い上の給食を作っているそうだ。一体何人分の給食になるのだろう。すごいなと思った。おふろみたいな大きなおなべには、なんと15人もの子どもが入れるそうだ。おどろいた。「こうして、ここでおいしい給食が出来るんだな」と思うと、給食センターの人たちに感しゃしたいな、と思った。
前から、一つ気になっていることがあった。それは、「のこしたきゅうしょくは、どうなるのだろう」ということだ。うちでは母に、「食べられない人もいるのだから、のこさないでたべてね」と言われる。それでものこった時は保存ができるけれど、給食は、みんなのざん食を入れるので、そうはいかない。聞いてみると、びっくり。水分をぬいて、こなごなにして、しょ分するという。なんと、お金をはらってすてることもあるそうだ。心をこめてせっかく作ってくれた給食なのに、作ってくれている人たちは、ざんねんに思うにちがいない。
私は、「食品ロス」について調べてみた。給食だけではなくレストラン、スーパーなど、あちこちで「食べられるのにすててしまうもの」が、いっぱいあるそうだ。年間、2550トン。それってどのくらいなのか私には想ぞうできない。母に聞いたら、大きい大人のぞうでも10トンはないそうだ。ぞうが、255ひき分の食べ物をすてているなんて、もったいない。数字を見て、目が飛び出そうになった。今、スーパーでは閉店前に、おかずが安くなったり、ネットにも、しょう味期げんの短くなったものを安く売ったりしているお店もある。むだにならないようにという知恵だ。
世界には、食べ物がなくて困ったり、病気になったりする国の人、きれいなお水がない国もある。私たちは、ぜいたくなんだと思い知らされた。心をこめて作ってくれた給食、いただきますと感しゃして食べよう。マスクが外れ、楽しい給食がもどってきた。食べ物を大切に、大好きな給食をおいしくいただこう。