ウポポイで民謡披露 エストニアの青年混声合唱団  白老

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  • 2023年10月31日
「命の巡り」を表現したヴォクス・ポプリ

  バルト三国の一つ、エストニアの青年混声合唱団「VOX POPULI」(ヴォクス・ポプリ)の一行38人がこのほど、白老町の民族共生象徴空間(ウポポイ)を訪れ、同国人の祖先に当たるフィン・ウゴル語族の民謡を映像とともに披露した。ウポポイ開業に合わせた公演を日本・エストニア友好協会(埼玉県新座市)を通じ打診していたが、コロナ禍で開催が遅れていた。

   公演はウポポイの体験学習館別館3で開催。約80人が訪れ、巨大スクリーンにエストニアのモノクロ映像を映しながら、芝居仕立ての歌のパフォーマンスを約40分にわたって披露した。

   映像はエストニアの作曲家ヴェリヨ・トルミス(1930~2017年)の生誕90年を記念して制作したという。舞台では所狭しと民族の結婚式や葬式の様子を再現。生命の歓喜や滅びゆく運命、魂が自然に帰って行く様を力強く表現した。

   同合唱団を指揮するヤンネ・フリドリンさん(47)はポロト湖畔の景色に「エストニアに近い風景で日本が遠くに感じない」と感激した様子。「クマや自然を敬い、生命の輪廻(りんね)を信じるアイヌ民族と私たちは考えが似ていると感じる」と述べた。一行は、今月中に仙台や東京でも公演するという。

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