環境省は24日、クマによる人身被害が多発しているのを踏まえ、自治体への緊急支援を実施する方針を示した。特に被害が目立つ北海道と青森、岩手、秋田各県を中心に、人家周辺に生息するクマの調査や捕獲などにかかる費用を補助する。
同省によると、今年度のクマによる人身被害の件数は9月末時点で105件と、過去最悪のペースで増えている。餌となるドングリが不作で、クマが冬眠に入る12月ごろまで人家周辺に出没する恐れがあるという。
伊藤信太郎環境相は24日の閣議後記者会見で、「重要なのはクマと人の距離を確保すること。生息域にやむを得ず入る場合は、単独行動を避けてクマ撃退スプレーを携帯するなどの対策を取ってほしい」と注意を呼び掛けた。