日本大は24日、臨時理事会を開き、林真理子理事長が、アメリカンフットボール部員の違法薬物事件で対応に当たった沢田康広副学長の解任を提案し、理事らに検討を求めた。関係者への取材で分かった。解任には改めて理事会を開催する必要があり、今後協議するとみられる。
関係者によると、臨時理事会では、薬物事件を巡る大学側の対応を検証する第三者委員会の調査などが議論されたもようだ。林理事長は会議の最後に解任を提案したという。
薬物事件を巡っては、林理事長が沢田氏の対応を問題視し、同氏に「私たちは補助金も欲しいし、たたかれたくない」などと辞任を求めていたことが明らかになっている。
日本私立学校振興・共済事業団は23日、今年度の日大への私学助成金を「全額不交付」とすることを決定。薬物事件に対するガバナンス(組織統治)が十分に機能していないことなどが理由で、全額不交付は3年連続となる。
盛山正仁文部科学相は24日の閣議後記者会見で、不交付について「妥当」との認識を示し、日大に対し、学校法人としてのガバナンス強化などを求めた。