安平町の追分中学校(渡辺知峰校長)は20日、人権教育の一環として1年生13人を対象に「心の授業」を実施した。同校スクールカウンセラーの田中美佳子さんが講師となり、「自分を大切に」をテーマにストレスとの向き合い方や対処法を学んだ。
いじめや不登校、ネットトラブルなどストレスを生むさまざまな状況に対し、自身に合った対処法の実践や助けを求める力を養ってもらおうと同校で力を注ぐ取り組み。
生徒たちは各自でストレスチェックを行った後、4グループに分かれて対処法を議論。試合や試験など緊張する場面において、気持ちを落ち着かせるようにしたり、事前に練習や確認を行って本番に備えたりする方法を挙げたほか、ストレスの発散に「大きな声を出す」といった意見が出た。
田中さんは、▽思い切り歌う▽趣味に没頭する▽10分ほど走る―など、それぞれに合ったストレス発散やリラックス法を紹介。「でも困ったときは、家族や先生、地域の方など信頼できる身近な人に相談してほしい。一人で悩みを抱えないで」と呼び掛けた。
中村悠莉さん(13)は「ストレスを感じていないと思っていたが、(ストレスチェックで)意外と自分のことを理解し切れていないと感じた。自分を理解することで他の人のことも理解できると改めて思った」と振り返り、「身近な人に相談し、助けてもらうことでみんなが楽しく過ごせるのでは」と話していた。