むかわ町に滞在しているリトアニア共和国アクメネ地域市のビタリユス・ミトロファノバス地域市長らは17日、町穂別地区を巡った。町と同市は古生物化石が発掘されるまちという共通点から協力関係を結んでおり、同地区では穂別博物館を見学。展示されているハドロサウルス科の恐竜「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)やクビナガリュウ「ホベツアラキリュウ」の全身骨格レプリカに目を丸くした。地元の中学生とも交流した。
市長らは、14、15日に都内で開催された極真空手の世界大会の観戦で来日。16日にむかわ町を訪れ、鵡川地区でシシャモふ化場などを見学した。
穂別博物館では、桜井和彦館長の解説を受けながら、むかわ竜やホベツアラキリュウ、モササウルスやウミガメ、アンモナイトなど施設内の展示物を見学。貴重な資料の数々に目を見張り、熱心にスマートフォンやカメラに収めた。
収蔵庫やクリーニング作業場も見て回り、息子のヨクーバス君(12)はドリルで石を削る化石のクリーニング作業や樹脂を使ったアンモナイトのキーホルダー、マグネット作りを体験。なかなか経験できない作業に携わり、笑顔を見せていた。このほか、穂別中学校(三品秀行校長)で全校生徒と交流し、柔道着を試着するなどして同年代と楽しいひとときを過ごした。
ミトロファノバス市長は「見聞を広げ、いろいろなことを体験できるように、ご配慮いただき感謝している。2日間は本当にあっという間だった」と振り返り、「今度はリトアニアに遊びに来て」と呼び掛けた。
竹中喜之町長は「一日も早く(リトアニア近隣国の)ウクライナ情勢が安定することを祈っている。2~3年後には新しい博物館が完成するので、ぜひ見に来てほしい」と再来町と再会を希望していた。
一行は17日、新千歳空港から帰国の途に就いた。