恐竜化石などの古生物化石が縁となり、むかわ町と協力関係を結ぶリトアニア共和国アクメネ地域市から、ビタリユス・ミトロファノバス地域市長らが16日、同町を訪れた。町役場で竹中喜之町長に来日のあいさつをしたほか、地元中学生との交流、鵡川地区の施設見学を行い、まちに理解を深めた。
町と同市は、古生物化石が発掘される自治体という共通点があり、2019年11月に相互に理解を深めていく協力関係を結んだ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で対面では行えなかったが、同市主催の国際ダンス・コンクールや絵画コンテストに町内の子どもたちが参加し、21年夏の東京五輪・パラリンピックでは同国の選手らを受け入れるホストタウンとして競歩の出場選手を町を挙げて応援した。
今回は14、15両日に都内で開催された極真空手の世界大会の観戦に合わせて来日。町役場であいさつをしたミトロファノバス市長は「(住む場所は)離れているが、われわれの関係は温かいと思っている。日本の文化や言葉に触れながら、関係を築いていきたい」と話し、竹中町長も「引き続き相互関係を深めることに、できる限り努めていく。古生物化石だけでなく、温暖化という共通の課題もあり、リトアニアは再生エネルギーの活用が進んでいる。しっかり学ばせていただきたい」と歓迎の言葉を述べた。
一行はこの後、鵡川中学校に出向いて交流。ミトロファノバス市長と共に来町した息子のヨクーバス君(12)も同席し、当初は緊張した面持ちだったが、学校生活や有名な食べ物、日本の印象などについて紹介するうちに打ち解け、中学生との会話を楽しんだ。午後からは道の駅「四季の館」やシシャモふ化場などを見て回った。