白老町社会福祉協議会と町災害ボランティアセンターは11日、町総合保健福祉センターで「町民防災講座」を開いた。気象予報士で北海道防災教育アドバイザーの住友静恵さんが「女性や子ども目線の防災・避難所運営」のテーマで講演し、約50人が参加して耳を傾けた。
住友さんは2005年から気象キャスターに従事。12年から5年間、気象予報士としてNHK「おはよう日本」などに出演した。現在は、女性や障害者ら災害弱者の視点から防災教育に取り組んでいる。
講演では、避難所における女性は更衣室や授乳室がないために不便を強いられるなど、プライベートがない―と指摘。また調理や片付け、掃除といった役割分担が女性に集中することに疑問を投げ掛けた。
女性の生理用品の配布担当が男性だともらいにくいことや、就寝時間に布団に知らない男が入って来た―など女性を取り巻く児童虐待、性暴力、DVがあることを例に挙げ、「管理責任者には男性と女性の両方を配置すること。組織の3割以上を女性スタッフにし、複数人で巡回指導することが必要」と対策を訴えた。