安平町追分柏が丘にある道の駅「あびらD51(デゴイチ)ステーション」で、来場者の累計が12日午後、300万人に達した。2018年9月の胆振東部地震から約半年後の19年4月19日に開業。「復興のシンボル」として期待され、約4年半での大台達成となった。
300万人目となったのは、札幌市在住の前川正さん(74)、末子さん(71)夫妻と長女の松原由紀子さん(48)。セレモニーが行われ、記念品としてチーズや特産品のお菓子、米、カボチャ、ジャガイモなど新鮮野菜の計20点が入った詰め合わせが贈られた。正さんは「結婚50年で1泊旅行をした帰りだった。みんなで分けて食べたい」と笑顔を見せた。
及川秀一郎町長は「平均すると月約5万5000人の人に来てもらっている。コロナ禍でオープンできない日もあった中で300万人の達成をうれしく思う」と感謝し、「これからも愛される道の駅を目指し、400万人に向け頑張っていきたい」と意欲を見せた。
300万人達成を記念して13~15日の3日間、ご当地ソフトクリームやベーカリーの人気商品2点、特産品などを特別価格で販売する。農産物直売所では野菜セット(数量限定)を510円で提供するほか、ニンニクやレッドアンデスの詰め放題なども行われる。
同道の駅は蒸気機関車(SL)「D51―320号機」の展示をはじめ、鉄道のまちとしての歴史を紹介する資料館を併設。全国の鉄道ファンの注目を集めた。パンや新鮮野菜なども取り扱い、町民の生活を支える場としても定着している。旅行専門誌「北海道じゃらん」の読者が選ぶ道内の道の駅ランキングでは、4年連続でトップ10入りを果たした。