白老中学校の3年生は2日、郷土について考える総合学習「ふるさと学習」の一環で、白老東高校の教諭や生徒たちに高校の勉強やまちの魅力と課題を聞き取る取材を行った。28日に同中で全校集会「ふれあいふるさとDay」を開き、取材した成果を発表するという。
同高を訪れたのは3年生10人。まちの課題について質問した中学生に対し、町萩野の出身という志田健教諭(57)は「自宅は誘惑が多く勉強しづらいのでは」と語り掛け、「勉強の分からないところをアドバイスできる(社会教育士のような)人がいる公共の場が必要」と指摘すると、中学生は笑顔で大きくうなずいた。
高校生への取材では、岩崎功煌(くうが)さん(15)が「中学生のうちにしておくべきことがあるとすれば何ですか」と質問。3年の東優冬さん(17)は自身が海に関わる仕事に就く夢を語り、「受験のためだけではなく、将来への視野を広げるための勉強が必要。世界中の国の実情をこの目で見て、平和とはどうあるべきかについて考えたい」と答えた。
取材を終えた岩崎さんは「白老のことをもっと知りたい。白老で暮らす多くの人たちの話を聞きたい」と関心を高めたよう。東さんは「取材される立場になったのは初めてで、雑談の中に学びがあった。良い機会を与えてもらった」と歓迎していた。
白老中は「ふるさと学習」で地域創生の視点や事例を学ぶ活動を展開している。1年生はガイドブック作り、2年生は町内事業所に出向き職業体験を行う。3年生44人はこの日と11日に、同高を含む町内15カ所の観光施設や宿泊温浴施設、飲食店などを取材していく。