白老文化観光推進実行委員会(熊谷威二会長)は10日、主催する芸術祭「ルーツ&アーツしらおい2023―白老文化芸術共創」の一環で、ワークショップ「塔をたてる」を白老町社台の海岸で行った。町民ら約10人が参加し、浜辺に打ち上げられた流木や石、近くで見つけた粘土を使って塔の制作に挑戦した。
同芸術祭の参加アーティスト「野生の学舎」の新井祥也さん(33)=洞爺湖町=が講師を務め、参加者は6メートル近い流木の幹に石で傷を付けたり、模様になるよう溝を刻んだり、水で溶いた粘土を指でこすり付け化粧を施したりした。
最後に砂浜に1メートルほどの穴を掘り、流木を立てる作業を行い、計5本の柱を完成させた。新井さんは「石を打ち、粘土に触れ、柱を立てることは過去、あらゆる人類が行ってきた。みんなで一緒に力を合わせて何かを行うことに意味がある」と話した。
父親の菊地辰徳さん(46)と参加した白老小学校3年のこのはさん(8)は「砂に絵を描いたり、粘土遊びが楽しかった」と満面の笑みを浮かべていた。