厚真町土地改良区前理事長の山田英雄さん(81)=朝日地区在住=が、2023年度の農村振興技術連盟大賞を受賞した。農村振興に関わる技術力の向上、農村地域の発展に貢献した功績が認められた。山田さんは「こういった賞があるとは思っていなかった。うれしいというより、何か重たいな」と心境を語った。
山田さんは町農業委員、町議会議員などを経ながら05年1月に町土地改良区の理事長に就任。21年1月まで責務を全うし、08年からは道土地改良事業団体連合会理事や胆振支部長も務めた。
同賞は農村振興に顕著な功績のあった個人、団体を表彰するもので、道内では道と道開発局が隔年で候補者を推薦。今年度は全国で山田さんを含む12人が受賞した。
地元関係者によると、町内での受賞は山田さんが初めて。5日に都内で行われた表彰式に出席し、8日に厚真町役場で受賞を報告した。山田さんは「先人がつくり上げてくれたものをたまたま引き継いだだけ。行政の方々にもがっちりと支えていただいた」と感謝し、「後に続く人たちがこれから頑張ってくれると思う」と期待を寄せた。
報告を受けた宮坂尚市朗町長は「以前から温めていたものを実現させた構想力と推進力が評価されたのでは。非常に大事な事業に関わっていただき感謝します」と功績をたたえ、「次世代に山田さんの思いを引き継ぐ人材が出てくれば」と話していた。