音楽イベント「ひまわり音楽祭」(同音楽祭実行委員会主催)が27日、安平町追分地区の鹿公園で開かれた。道内外から出演した8人の女性アーティストがそれぞれのオリジナル曲などを優しい音色と歌声で披露し、駆け付けた町民やファンを笑顔にした。
音楽を通じて地域間の交流と活性化を図ろうと、2016年に鹿公園で始まったイベント。新型コロナウイルス感染拡大の影響で3年間は中止し、4年ぶり5回目の開催となった。
出演者のうち、町の観光PR雪だるま大使の高橋涼子さん(千葉県船橋市出身)は、自ら手掛けた「あびら」をはじめ、スタジオジブリのアニメ映画の主題歌「カントリー・ロード」などを歌った。今月デビューから12周年を迎えたことに触れ、「小さな力が大きくなることを信じて歌い続けたい」と言葉に力を込めた。
厚真町出身のシンガー・ソングライター小寺聖夏さんは、胆振東部地震から5年を迎えるに当たり、復興ソング「羽」を歌い、「(震災の記憶を)何年たっても忘れないように」と思いを語った。厚真産ハスカップを原料にしたリキュール「ハネムーン」のテーマソングになっている自身のオリジナル曲「Honey Moon(ハネムーン)」も安平町で初披露した。
同町在住で今回初出演の野村紀水さんは洋楽などを歌い上げ「ひまわり音楽祭で歌いたいという願いがかなった」と感慨深げに語った。今月中旬に町を訪れた旅行者が飼い猫とはぐれた際、住民が情報を共有し、地域全体で探して見つけたエピソードを紹介し「優しいまちで、引っ越してきてよかった」と笑顔を見せた。
会場にはアーティストの物販や飲食ブースが設けられ、来場者は思い思いに時間を楽しんだ。地元キッズダンスチーム「Smile☆Cheerful(スマイル・チアフル)」の子どもたちも元気なパフォーマンスを披露し、イベントに花を添えた。