苫小牧信用金庫では、地域の活性化や将来に向けた豊かな地域づくりに貢献するためには、地元の教育機関との連携協力が不可欠と考え、2005年から胆振管内の大学・高等専門学校と産学連携協定を締結してきました。これまでに研究への助成、企業からの技術相談の取り次ぎ、サテライト教室や市民公開講座などを実施しています。
また、この連携を機に、将来を担う子供たちの育成に向けた取り組みを検討しました。当時、子供たちの理科に対する興味や関心が薄れているとした、いわゆる「理科離れ」が問題視されていました。そこで、簡単な工作を通して、子供たちに自然や科学の面白さ、手作りの楽しさを体験してもらい、ものづくりに興味を持ってもらおうと「子供ものづくり教室」を企画しました。
この教室は小学校の夏休みと冬休みの年2回、室蘭工業大学や苫小牧工業高等専門学校の教授に講師をお願いし、学生に指導員として補助してもらい、市科学センターの協力の下で実施しています。
先日は通算29回目の教室「手回しロボットを作ろう!」を開き、発電機の組み立て、オルゴールやLED(発光ダイオード)ライトの接続などを、大学教授の説明に真剣に耳を傾けて行い、質問やクイズにも手を挙げて大きな声で答える楽しそうな子供たちの姿を見ることができました。
この取り組みで、子供たちがものづくりへの関心を高めるきっかけとなり、将来この地域のものづくりを支える人材になってくれることを願います。
(苫小牧信用金庫主幹アドバイザー)