甲府市の小学6年伴野嶺さん(11)が9月、アフリカ大陸最高峰キリマンジャロ(タンザニア、5895メートル)の登頂に向けて出発する。地元企業などの協力で、憧れの山への挑戦が実現し、母直美さん(49)とともに山頂で旗を掲げて支援への感謝の気持ちを表すという。
嶺さんは「楽しみ、うれしいという気持ちでいっぱい。小さい頃からの夢が実現するなんて」と目を輝かせ、「縮小している山頂の氷河を見ておきたい」と話した。13日間の日程を予定し、6日間かけて山頂を目指す。下山後は現地の人々との交流などを予定している。
直美さんと嶺さんの2人暮らしで、生活費を切り詰めて登山費用を捻出してきた。キリマンジャロ登頂へは山梨の企業など20社近くがスポンサーとなったほか、クラウドファンディングも行って渡航費用を工面した。
嶺さんは7月以降、富士山に3回登るなど高地トレーニングを続けており、準備は万端だ。地元企業などの協力に「本当にありがたい。どんな結果になってもきちんと報告したい」と話した。山頂では支援企業名が記された白い旗を掲げたいという。
嶺さんは4歳で本格的に登山を始め、保育園の年長だった6歳で「山梨百名山」を制覇。その頃からキリマンジャロ登頂への意欲を口にするようになり、小学校生活の集大成として今夏のチャレンジを決めた。