白老町教育委員会は27日、町石山の町消防本部で小中学校教職員を対象に応急手当ての研修会を開催した。萩野、竹浦、虎杖3小学校の30人が参加し、喉に詰まった異物を取り除く初期対応や心肺蘇生法などについて、座学と実技で学んだ。
消防職員がまず映像を使って講義した。異物除去の方法として、当事者の背後から手を回し、腹部を抱え込むように持ち上げる腹部突き上げ法と、背中側の肩甲骨の間を強くたたく背部叩打(こうだ)法の2種類を紹介。自動体外式除細動器(AED)の使い方や食品などのアレルギーが起きた時に自己注射するアナフィラキシー補助治療剤「エピペン」の適切な使用法も伝えた。
その後、人形を使った心臓マッサージの実技を行い、虎杖小の関東英政校長は「いつ起こるか分からない事態に備えなければならない技術。教職員間で学びを共有できたことに感謝している」と語った。
研修会は、2013年に札幌市の小学校で児童が果物の種を喉に詰まらせ死亡した事故を受け実施。町内全小中学校を対象とした研修はコロナ禍などで5年ぶりの開催となった。28日、8月1日にも行う。