むかわ町の鵡川中学校(阿部隆之校長)は21日、地震・津波を想定した避難訓練を行った。事前告知はせず、生徒102人と教職員は即座の対応を強いられる中、それぞれ非常時に自身の身を守る行動を確認。災害に備える意識を高めた。
訓練は、午後1時10分すぎに大きな揺れの地震が来た想定で実施した。
緊急地震速報の警報アラームが鳴ると、教室で机の下に隠れて身の安全を確保する生徒がいる一方、休み時間中ともあって次の行動に戸惑う生徒も。大津波警報が発令されたという校内放送で、クラスごとにまとまり屋外まで移動する流れを演習した。
この後、学年を縦割りにしてつくったグループでワークショップを行い、校内の危険箇所や事前の備えについて意見を出し合った。3年生の三上期央さん(14)は「(アラームの直後は)集中できていないこともあって、みんな行動はばらばらだった。こういう訓練をやっておくことは大切」と話した。
同校では今後、津波が押し寄せてくることを想定して津波浸水エリア外まで逃げる避難訓練なども予定している。防災を担当する高階悠生教諭(29)は「災害は予期していない時に来るため、いかに望ましい行動を取れるかが大事になる。訓練を通じ、事前準備の在り方を詰めていけたら」と語った。