安平町追分柏が丘にある道の駅「あびらD51(デゴイチ)ステーション」で23日、同駅で保存する特急用ディーゼル気動車「キハ183系」に乗って仮想旅行を体験する「特急おおぞらの旅」が初めて開催される。国内に唯一残ったキハ183系で札幌―追分の旅を再現し、乗車気分を楽しんでもらう。
鉄道ファン有志でつくる団体「あびら鉄道交流推進協会」(通称おおぞら会)が、本格的な「電車ごっこ」として企画した。仮想列車「特急おおぞら」に乗り込み、再現した車内アナウンスや汽笛、走行音を体験。アイスコーヒーなどのドリンクサービス付きで、1時間ほどの乗車気分が満喫できる。
受付時間は1回目が午前9時30分、2回目が正午。それぞれ切符売り場を模した改札を通って乗車する。定員は各回先着28人だが、まだ座席に空きがある。参加料は記念品を付けて1830円。同会で取り扱うフォーム(https://readyfor.jp/projects/kiha183ozora/announcements/275845)から申し込む。
キハ183系は、旧国鉄時代から30年以上にわたり道内を走り続けた鉄道ファンに人気の車両。運用を終えた後、北海道鉄道観光資源研究会(札幌市)がインターネットで資金を募るクラウドファンディングでJR北海道から取得し、同駅で展示、公開してきた。
今回は全てのキハ183系が道内での役目を終え、同道の駅を除き全車両がタイなど海外に譲渡されたことを記念して、おおぞら会が企画した。担当者は「日本でキハ183系は、もう安平町にしかない。車内で昭和の雰囲気をじっくりと楽しんで」とアピールする。
問い合わせは同会 電子メール(183ozora@gmail.com)。会員制交流サイト「フェイスブック」内に添付しているフォームからもできる。