「ハスカップの日」(7月7日)を祝おうと、この果実の作付面積日本一を誇る厚真町で7日、初めてのイベントが開かれた。町本郷の特産品広場内バーベキューハウスで、町内外から参加した約40人が、ハスカップのリキュールや料理などを味わうパーティー、地元出身のシンガー・ソングライター小寺聖夏さん(26)のライブを堪能し、七夕の夜に酔いしれた。
ハスカップの日は、ハスカップの魅力を伝えることを目的に、とまこまい広域農業協同組合厚真町ハスカップ部会などが連名で日本記念日協会に申請し、2021年に認定された。収穫時期が6月末~7月中旬で、二つの花から一つの実を付け、花言葉が「愛の契り」であることから、七夕の織り姫と彦星になぞらえ、「7月7日」とした。
イベントは、町内でコミュニティースペースを運営する「マドラー」が、「ハスカップの日を楽しんでもらおう」と企画。祝杯に先立ち、あいさつした西野和博副町長は「今年は収量が期待できると聞いている。このイベントを通じ、ハスカップのブランド力が高まり、認知度向上につながれば」と期待を寄せた。
竹筒に明かりをともす装飾で、会場内に七夕ムードが漂う中、マドラーと後志管内積丹町の蒸留所で手掛けたハスカップ原料のリキュール「ハネムーン」や、ハスカップを使った料理などが振る舞われた。
小寺さんのライブでは、リキュールのテーマソングになっているオリジナル曲「Honey Moon(ハネムーン)」など4曲が披露され、イベントを盛り上げた。
札幌市在住の会社役員、正木理興富さん(62)は「震災で被害があった地域なので、復興という面でも喜ばしいイベント。ちょうどハスカップの収獲シーズンで、旬を感じることもできてよかった」と笑顔を見せた。