地域ならではの食事や食文化を楽しむ旅「フードツーリズム」が1~3日、厚真町などで行われ、全国から野菜ソムリエら12人が参加した。特産品のハスカップについて農家の話を聞いたほか、収穫やジャム作りを体験し、知識を深めた。
全国的にはあまりなじみのないハスカップの魅力を知ってもらおうと、野菜ソムリエ上級プロの吉川雅子さん(札幌市在住)が仲間を集めてツアーを企画。遠くは熊本や沖縄県からの参加もあった。
厚真町を舞台にした2、3両日は、町内宇隆の山口農園(山口善紀代表)を訪問。日本一の栽培面積に至るまでの経緯やハスカップのPR活動のほか、町内の約8ヘクタール、約1万1000本の木が被災した胆振東部地震について、山口代表の説明に耳を傾けた。
富山県から来た田中美弥さん(63)は「ハスカップを初めて見たし、初めて食べた。日持ちしないということだが、(道外でも)生で食べられたらいいのに」と残念がる。不老長寿の実とも言われるハスカップについて、「薬とは違うけれど、食べることでどんな効果が出たか、データなどで伝わるものがあればいいですね」と希望を語った。
一行はハスカップ狩りやジャム作りも体験。吉川さんは「空港アクセスを考えたら、道外から日帰りでも来られる場所。ハスカップの良さをもっと伝えていきたい」と話していた。