心血管疾患のリスクが高い人に対し、地中海食や低脂肪食の摂取を指導することで、死亡や心筋梗塞のリスクが低下したと、国際共同研究グループが発表した。
研究グループは、心血管疾患の危険因子を持つ人を対象に、地中海食、低脂肪食などの食事療法が、死亡や心血管疾患のリスクに及ぼす影響を調べた試験のうち、追跡期間9カ月以上などの基準を満たした40件の試験データ(参加者計3万5548人)を解析した。
その結果、心血管疾患リスクが中程度で、地中海食の食事指導を受けたグループは、食生活に関する資料配布など最低限の指導のみを受けたグループに比べ、5年間の死亡件数と心筋梗塞の発生件数が共に1000人当たり17件減少。脳卒中の発生数も7件減っていた。低脂肪食のグループでも死亡が9件、心筋梗塞は7件少なかった。
また、心血管疾患リスクが高い人ほど、これらの減少幅が大きく、地中海食などの食事療法の影響が顕著だった。
(メディカルトリビューン=時事)