オリジナル山菜料理の出来栄えなどを競う「山菜料理コンクール」で、厚真町の厚南中学校出身の山崎桜さん(18)=三笠高校3年=が考案した「ふきのとう香る焼きおはぎ」が最優秀賞に選ばれた。個人では初めてのコンクール受賞で、「最高の評価を頂けてうれしさでいっぱい。部員のみんなや先生、たくさんの方の支援や応援のおかげ」と感謝の気持ちを語った。
同コンクールは、旭川大学短大部や星野リゾート、上川管内占冠村、日本森林林業振興会旭川支部などでつくる実行委員会が主催。森の恵みである山菜の魅力を多くの人に知ってもらい、森林・林業の普及、地域振興につなげようと料理コンクールを行っている。
9回目の今年は道内外の高校生や専門学生、主婦、調理師など53人から63点の作品が寄せられた。書類の1次選考の後、今月上旬に2次選考が占冠村であり、試食による審査が行われた。
山崎さんは今回のメニューを作るに当たり、「私自身、フキノトウの独特の苦味が苦手だった。サツマイモの甘みを存分に生かし、フキノトウが苦手な子どもでも食べられる料理にしたかった」と説明。フキノトウを入れて炊いたお米を、サツマイモとバターを加えた白あんで包み、表面にこんがり焼き色を付けた。実行委からは「外はサクサクの食感の意外性が楽しく、中はほんのりとフキノトウが香る。春を感じさせる山菜おはぎだ」と高い評価を得た。
三笠高校は道内唯一の食物調理科単科校で、校内では生徒だけの食堂も展開している。料理の道を志し、中学卒業と同時に親元を離れて進学した山崎さんは「もっと料理を深く学び、これから挑戦するコンクールに生かしていきたい」と意欲を新たにしていた。
山崎さんが考案した料理は来春、滞在型リゾート施設「星野リゾート・トマム」の期間限定メニューとして提供される予定。