自身を刑事告訴した著名人ら2人を脅したとして、警視庁捜査2課は23日、証人威迫容疑で、前参院議員ガーシー(本名・東谷義和)容疑者(51)を再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。
捜査関係者によると、東谷容疑者は今年2月ごろ、二つの動画配信サイトで、著名人ら2人に対し、告訴されたことを明らかにした上で脅し、不安にし困惑させた疑いが持たれている。
不特定多数が閲覧できる動画サイトで、告訴人を脅した行為が、適正な刑事手続きを阻害すると判断したという。
一方、東京地検は23日、暴力行為法違反(常習的脅迫)、威力業務妨害などの罪で同容疑者を起訴した。
起訴状によると、同容疑者は昨年2~8月ごろにユーチューブに投稿した動画で、著名人ら3人に対し、「とことんやってきたことをさらします」と繰り返し脅迫したなどとされる。
捜査関係者によると、東谷容疑者は警視庁の調べに対し、動画内の発言を認め、「犯罪に当たるとは思わなかった」と供述しているという。
東谷容疑者は2021年12月、金銭トラブルなどをきっかけにアラブ首長国連邦(UAE)に渡航。22年2月ごろから芸能人らの暴露話をユーチューブなどに投稿するようになった。
警視庁は暴露対象とされた著名人らからの告訴を受け捜査を開始。5月下旬にUAEに捜査員を派遣し、同国当局に早期送還を要請したところ、東谷容疑者は事実上の国外退去処分を受け、今月4日に帰国したところを逮捕された。
昨年7月の参院選に旧NHK党から出馬し初当選したが国会欠席を続け、除名処分により今年3月に議員資格を失った。