白老町のNPO法人ウテカンパ(田村直美代表)は17日、食、国際交流、環境美化を兼ねたイベント「チャムチャム・ザ・ワールド」を町内の社台生活館などで開いた。町民ら約50人が参加し、ごみ拾いに汗を流した後、世界の料理を堪能した。
「チャムチャム」はアイヌ語の「もぐもぐ食べる」を意味する「チャムセチャムセ」を縮めた造語で、イベントの多目的、多様性を表現した。
参加者は、早朝から社台海岸を清掃し、40リットルのボランティア袋12袋分の空き缶やプラスチックごみなどを集めた。昼食は、地元に在住するフランス、中国、ベトナムなど5カ国の出身者が「お国料理」を用意。食器や箸は環境に配慮し、参加者自身が持参した。
料理を受け取る際はその国の言葉であいさつ。食事にまつわる風習や言葉の話をしながら料理を味わい、国際交流を楽しんだ。札幌市を拠点に活動する人形劇団「お楽しみ劇場ガウチョス」のステージも鑑賞した。
白老東高校からは生徒6人が参加。授業で手話を学び、多様性のある社会に関心を持つ3年の堺澤彩香さん(18)は「いろんなボランティアに参加し、地域の人たちと関わっていきたい」と話していた。
田村代表は「外国人観光客が増えることを見据え、まずは外国人と言葉を交わす機会をつくりたかった。何気ないコミュニケーションの積み重ねが関係を深めることになる」と語った。