2018年9月に発生した胆振東部地震で大きな被害を受けた厚真町東和地区の町有林でこのほど、森林再生のための植樹会が開かれた。町内外から30人ほどが参加。広葉樹の苗木など10種類約400本を、復興を願って崩壊した斜面に植栽した。
町内では、震災による山腹崩壊で約3200ヘクタールの森林が被災。中でも同地区は震災の爪痕がまだ残っており、多くの人に現状を知ってもらおうと、町が11日に植樹会を主催した。
環境整備を進めるNPO法人北海道市民環境ネットワークが共催し、参加者は専門スタッフの指導を受けながら、土砂崩れで削り取られた山肌の斜面に穴を掘り、ヤマグワやハルニレ、カラマツ、ケヤマハルノキなどの苗木を一本一本丁寧に植えていった。
植樹会に参加した白老町の陶芸家前田育子さん(55)は同日、自身が布で手作りした衣類や小物の売上金の一部として約5万円を「森林再生に役立ててほしい」と厚真町に寄付した。