登別市登別本町2の「知里幸恵 銀のしずく記念館」は7日から、幸恵の著書「アイヌ神謡集」刊行100年を記念した企画展を2階展示コーナーでスタートさせる。10月30日まで。
「アイヌ神謡集」は本来、音声で伝えられた神々の物語を幸恵がアイヌ民族として初めて文字にして出版した書籍。多言語による翻訳や研究、関連書籍の出版のほか、CDになったり、合唱曲になったりしている。展示では幸恵の思いをつなぐ人たちの業績にスポットを当て、関連書籍や訳者の近影、コメント、他言語訳の書籍など計約40点を並べている。
同館を運営する知里森舎の松本徹理事長は、知里幸恵、真志保らきょうだいが白老の人たちとも広く交流があったことに触れ、「神謡集のこれからを共につないでいただきたい」と来館を呼び掛ける。
8日には、生誕120周年コンサートも開催。また9月17日には登別市民会館で関連のフォーラムも予定している。
同記念館は午前9時半~午後4時半(受け付けは同4時まで)。火曜休館。入館料は大人500円、登別市民250円、友の会会員は無料。高校生200円、小中学生100円。問い合わせは同館 電話0143(83)5666。