航空会社AIRDO(エア・ドゥ、本社札幌市)は社会貢献の一環として16日、むかわ町の鵡川中央小学校(荒木英弥校長)で航空教室を開いた。同社の整備士や客室乗務員(CA)、操縦士が仕事のやりがいや努力していることなどを5、6年生約80人に伝えた。
講師を担当したのは、整備士の小野裕央さん(24)、CAの菱沼しおりさん(27)、パイロットの上西裕之さん(30)の3人。小野さんは機体が飛ぶ原理の「揚力」について解説した後、「覚えることがたくさんあって大変だが、勉強したことを生かし、より品質の良い飛行機をお客さまに提供することがやりがいになっている」とアピールした。
菱沼さんは「CAは一見華やかなイメージがあるが、お客さまの命を守る仕事に憧れた」と志望動機を語った。仕事で求められることとして健康な体や思いやり、英語力などを挙げながら、「新しいことにワクワクする姿勢や気持ちを忘れずに学校生活を送って」とエールを送った。
上西さんは「男性のイメージが強いが、女性のパイロットも在籍している」と紹介。膨大な燃料を使っていることや「雪など天候に影響されやすいが、必ず安全に帰ること、お客さまを目的地に届けることを意識している」と責任の重さに触れた。
代表児童による機内アナウンスの体験もあり、田中光君(11)は「緊張したけれど、CAになれた気がしてよかった。飛行機によく乗るのでパイロットの仕事に興味を持った」と感想を述べ、霜田吉之助君(12)も「パイロットをしている気分になった。整備士の仕事は知らなかったけれど憧れる」と胸を躍らせた。
丹羽叶君(11)は「整備士になって、みんなの命を守るために失敗なくやりたいと思った」と話していた。